2019年 12月 27日(金)
ついに流行語を語るようになってしまった…
2019年の流行語大賞に「ONE TEAM」というラグビーW杯で日本代表が掲げたテーマが選ばれたけど、この言葉を知る人が意外と少ないらしい。
それはどうでもいいとして。
この「ONE TEAM」というテーマの下、選手達(個)の肉体・持久力を徹底的に鍛え上げ、世界の強豪国と連戦をしても当たり負けないチームを作ったわけだけど、こういうところにだってランニングのパフォーマンスを向上させるヒントは隠されていたりする。
身体を作り、積み重ねている練習の中や世界の強豪国と競り合う中で「俺達はやれる!」と自信を持つことで、敵対するチームのプレイに対して一つ一つを冷静に柔軟に対応することもできるようになり、日本中を熱狂させるほどのプレイを数多く生み出してきたのは知っての通り。
また、「ONE TEAM」という言葉自体には「チーム一体となり」というワードも含まれ、選手一人一人の能力・考え方を底上げしてきたから桜の戦士達はベスト8という好成績につながったと取り上げられていた。
さて、ここから「ONE TEAM」と「パフォーマンス向上」について思ったことを。
TwitterやFacebookなどSNSで大会が終わった日にはTLが反省で溢れ、その中で結果が良くなかった人達は「もっと底上げをして」というワードを使っている人がいるのを見かける。そういった人達をサポートしているランニングコーチの中にも「底上げしていこう!」と提唱している人も見かけることがある。
( 別に反省の中や提唱する指導の中に「底上げ」という言葉があるのを気に入らないわけではないから勘違いしないでね。)
この「底上げ」に対し、それぞれの行動が以前と変わっていないから疑問があると思っただけで、それ以降の練習や指導理論の中に「底上げ」が見られないから不思議だな、と。
ラグビーW杯で日本代表は選手一人一人の能力を高め、日本代表というチームを強化したわけ。
さて、これを自分自身と比較したらどうだろう。
大会で結果が良くなかった。これはいけない。もっと練習をしっかりとやって、このペースがもっと維持できるようにしよう。
これが大会後の結果が悪かった人のオーソドックスな反省だと思うけど、「練習をしっかりとやる」とは具体的にどうしたら「しっかりと」になるのか。
いつも言ってることだけど、反省点は練習をやることではないかもしれないのは置いておいて、これまでと変わらない練習をしているようなら「もっと練習をしっかりとやって」には程遠いのではないのかな。
底上げという言葉は「最低の水準を引き上げる」ことだと理解しているとは思うけど、どの能力の最低水準を引き上げるのかが漠然としていて「〇〇を底上げする」とは言ったものの練習が変わらないのであれば最低水準の引き上げにはなないよね。
自分自身の身体を一つのチームとして考えて、長い距離を走る持久力や速いペースを維持する持久力、瞬間的に出せるスピードや維持することができるスピード、それらを可能にする身体など個の能力をもっと高める何かを改善しないといけないはず。
もっともらしい言葉を使って、さもランニング通なところを見せようとしているようにしか聞こえないから、それらしい言葉を使うのなら意味をきちんと理解して、言葉に伴った練習をしてみてはどうだろう。
レースの反省から自分自身の課題を見つけるのはすごく良いことだけど、それに見合った対策が取れていないような気がして。
改善をしないと成長は望めない…