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今日の思いつき。

Posted on 2020-01-092020-01-09 by いわた ごう

2020年 1月 9日(木)

泥臭い練習って何ですか?

読者からのリクエスト

う~ん…

どう表現したらいいかはわからないんだけど、マラソンや駅伝の放送がある時に解説者が「泥臭い練習をしてきた証拠ですね。」なんてコメントをするから、ランニングを愛して止まない人達は解説者が言っていた言葉をすぐに使いたがるんだろうなぁ。

そもそも「泥臭い」って意味が何かを理解していないよね。

「泥臭い」
泥のようなくさみがする。
あかぬけていない。やぼったい。

おいおい、大丈夫か?

泥のようなくさみがする練習。
あかぬけていない練習。
やぼったい練習。

やぼったいって何だよ!
と言葉の連鎖がひどく、いつまで経っても言葉の真意にたどりつかない…

「やぼ(野暮)」
人情の機微に通じないこと。
わからず屋で融通のきかないこと。
また、その人やさま。無粋 (ぶすい) 。

まぁ、言葉の意味を追いかけても答えにはたどりつかないか。笑

この「泥臭い」は粘り強い・我慢強いなどを表現するときに使うことが多い言葉で、反対の言葉としては「スマート」が一番しっくりくるかもしれないね。

スピードを上げて風を切りながらパッと練習をこなす感じ。
そう表現したらイメージをしやすいんだろうけど、解説者が「スマートな練習(走り)を…」と言えば誰もがまた使うんだよ、きっと。

で、この「泥臭い」は今年の箱根駅伝でも言われてたよね。
「青学(青山学院大学)は昨年の結果から危機感を募らせ、泥臭い練習をしてきたから今日の結果につながった」とかなんとかって。

この言葉を聞いて「なるほど~。たくさん距離を走ってきたわけだ。」と一般ランナーは安直に考えてしまうから「たくさん走ったら速くなれるんだ!」と信じてしまうんだろうね。

ちがうちがう。

ここ数年のイメージは序盤から先頭を走り続け、最後まで独走してゴールをする「どうしたら勝てるんだよ!」と周りの大学が嘆くほどの強さとは違って、途中で逆転劇を演じ、それが昨年の主力だったメンバーと違う控え選手やメンバーにも入っていなかった選手が大活躍をしたから「泥臭い」って表現されただけ。

なんで解説の解説をしないとダメなの?笑

質問された「泥臭い練習」は距離走をたくさんすることではなく、自分自身の力を根本的に強くしたり、これまでとは違った形でしんどい練習をすることで、これまでと同じようにこれまでにやってきた練習をやっているようでは「泥臭い」とは言い難いよね。
それなら「常に泥臭い」ってことになるわけだし。

そうなると、この「泥臭い」という言葉を意味も理解せずに使うから「泥臭い練習って何?」と思うんじゃない?

僕は普段の教室やクリニックで参加されている人達や個別サポートをしている人達に「泥臭い練習をやっていこう!」なんて言ったことはない。
そういう言葉を使わないっていうのが関係するんだろうけど、それでも僕が教室やクリニックで参加者に伝えている言葉や練習を「泥臭い練習」だと思ったこともない。

あえて「泥臭い」と表現するとしたら、走り方(ランニングフォーム)を修正・習得する練習は地味なので「泥臭い」と表現されても良いけど。

自分自身の力を根本的に強くしたり、これまでとは違った形でしんどい練習をすることは「底上げ」と表現したほうが印象は良いよね。
それが結果的に「泥臭い」と言われるような地味な練習になるわけで、長い時間をかけて長い距離を走ったから地味な練習ではないし、スピードを上げて走る練習が地味ではないというのも違うし。

粘り強い・我慢強いというのはレース終盤で確かに発揮される能力かもしれないけど、それらは普段の練習から培ってきたものだったりするし、普段の練習で培ってきたから「このペースなら走り通せる!」という自信があるので失速することもなく走り切れるわけで。

これを「メンタルの強さだ」とか「気合い(根性)だ」とか言うから「泥臭い」という言葉も使われることになるし、そこで失速してしまった他の選手は「メンタルが弱い」とか「気合い(根性)が足らない」と言われるんじゃないのかな。

連日のように書いてるから飽きてきたけど、「単独走」も言葉を短くして専門用語みたいに言うのをやめて「単独で走るのは、時には精神的につらいこともある。」と表現してくれないと、「単独走っていう練習をやらないと!」とか訳の分からないことを言い出す羽目になると思うんだけど。

ただでさえ練習方法がたくさん提案されて頭が混乱しているのに、競馬の馬が単騎で練習したり二頭併せでやる練習(併せ馬)みたいに練習パターンを増やしてもいいの?

良いわけないよね。笑

「誰もやりたがらない練習」
それを泥臭い練習と思ってコツコツと取り組むことが大切で、それがいつか良い結果が残せたときに「あの練習が活きたんだな」と感じることができたら、間違いなくそれが「泥臭い練習」だということ。

3週間前には30km走!
30km走をやらないとフルマラソンは走れない!

そんな固定概念がある練習は泥臭い練習とは言わないし、自分の走りをより良くするための地味な練習や毎週のように決まったメニューを淡々とこなしていることが「泥臭いんじゃないのかなぁ」と僕は思います。

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