2020年 1月 24日(金)
とあるところから取材がありまして。
(取材の前の取材でしたけど。笑)
コーチになったきっかけ、指導理論・指導理念、指導の例などを聞かれたわけだけど、どれもが他のコーチにないものばかりだということを説明すると「なるほどなるほど。」とか「確かにそうなりますね!」という返事をいただいた。
ほら、専門誌の人でも思い当たる節があったわけです。
たしかに練習は必要なものだけど、レベルを問わず、すべての人に同じ練習が必要かというとそうではない。
「30km走が大事!」
大事だとは思うけど必ず大事なものだけではなくて、自分自身の走力や前後の練習を考えたら「その日にやるべき練習なのか」ということを考えたら必要ではないはず。
必要な理由があったとしても必要のない理由は書かれていない。
(雑誌だもん、当然だけどね。)
なぜ、30km走が必要なのか。
30km走で何が養われるのか。
30km走をやると身体にどういう変化があるのか。
多くの人が答えられるんだろうけどその答えはメリットばかりだろうし、反対の意味(デメリット)を答えられる人は少ないかもしれないね。
だから本当にすべての意味を理解しているのかって思う。
30km走で失われるもの。
30km走で身体に起こること。
こういったものを考えたら簡単に「練習はこうだよ」なんて言えないし、走り始めて間もない人に「フルマラソンに出るなら30kmは走っておかないと」なんて恐ろしいことは言えないはず。
(恐ろしいと思っていないってことは知らないってことだけど…)
では、それに代わる練習を提案できるかどうかだけど、代替案を出せない人が多くいるのは間違いない。
(すでに教室やクリニックをして把握しているのです)
この問題は距離走だけじゃない。
「インターバル走ってありますよね?」と聞けば「1,000m(1km)何本とかですよね。」と返事があるけど、インターバル走の効果を知っているだけであって違う取り組み方を知らなかったり、インターバル走がもたらす隠れた効果を知らないのも丸わかり。
たまに「フルマラソンにインターバル走は必要ない」とか言う人もいるけど、はたして本当にインターバル走は必要のないものなのかな、と。
練習への考え方によってはインターバル走もフルマラソンに活かせるんだけどなぁ。
「30km走はいらない」「インターバル走はいらない」っていうなら、フルマラソンをするためにはどんな練習をしたらいいのか教えてほしいな。しかも自分自身の身体で証明してもらいたいんだけど…
まぁ、練習に対する話はこれぐらいにしておいて。
今日の取材は久しぶりに大学時代の話を根掘り葉掘り(というほどでもないけど)聞いてくれました。
(同じ世代の同じ大学の人だったか?)
知っている人は知っているけど、僕の母校は今でこそ強豪校の仲間入りを果たしているわけだが、当時の母校は今ほどの強さなんて持ち合わせていなく、(表現としては悪いけど)意識の低い人達の集まりだったと言っても過言ではない。
というのも、2年連続予選落ち。
(1年…最下位、2年…予選落ち、3年予選落ち)
新チームになって僕らが最初に取り組んだのは意識改革。
練習に対する考え方、練習に対する取り組み方、練習内容の見直し、レースに対する知識・経験・判断などで練習量自体に変化はなかったし、それでもAチームで走っていた選手達には十分な効果をもたらし…
わずか数ヶ月で自己ベストを更新する選手が続出し、故障がちだった選手達は故障に対しての取り組み方も変わったからか回復も早く、わずか数ヶ月で他校と争えるだけの集団になったわけ。
これがいわゆる「個々の能力の底上げ」。
(走り込んではないよね。練習量は同じだもの。)
それだけのパフォーマンスが身に付けば、それに付随して意識改革がさらに加速することになるわけだけど。
半年後には「大会のダークホース」と位置付けられるようになり、選手一人一人からは「他校に負けるはずがない」という自信が生まれていて…
だからこそ僕はみんなにもランニングに対する考え方を変えてほしいと思ってます。
実体験がなかったら僕の話はただの理想論であって、みんなにとっては何も生み出さない無駄話になるだけだし。
(だから実体験に基づかない話は聞いても無駄だって言ってるのもある)
それは学生時代の経験だけに限らず、一般ランナーとしてあちこちの大会へ出場した経験も含んでいて、他にも教室やクリニックなどで参加される方々が出してくれた疑問と解決した答えもミックスしているから、本当に多くの人へ役立つはずで…
という感じで取材に対応しました。
掲載されることになればいいなぁ。